FXをやるには最低いくら必要か
FXをするための必要資金は、証券会社によって設定されている「最低取引数量」によって違います。
1万通貨(1枚と呼ばれたりします)が最低取引数量になっている証券会社が一般的で、1万通貨でトレードする場合は2017年5月現在、約5万円必要です。
※通貨ペアの現在レートによって違いますが、5万円あれば米ドル/円などのメジャーな通貨ペアでトレード可能という意味です。
1000通貨から対応している証券会社もあります。
1000通貨なら1万通貨の10分の1の金額でトレードすることができます。
当然、リスクが10分の1になる分、リターンも10分の1になりますが、低リスクからFXを始めたいという方は1000通貨対応の証券会社の口座を開設すると良いでしょう。
最低取引量別の必要金額
1万通貨の場合のメジャー通貨ペア 必要証拠金
通貨ペア | 必要証拠金 |
USD/JPY |
46,000円 |
EUR/JPY |
49,000円 |
GBP/JPY |
58,000円 |
AUD/JPY |
35,000円 |
EUR/USD |
49,000円 |
GBP/USD |
58,000円 |
AUD/USD |
35,000円 |
<※2017年2月現在>
1000通貨の場合、必要証拠金は上記金額の10分の1になります。
必要資金と必要証拠金はちがいます
必要資金が0円になるまでトレードができると思われている方もおられるかもしれませんので補足しておくと、証券会社はユーザーの資金損失を守る目的で「規定した維持率を下回った場合に強制ロスカットする」というルールがあります。
規定する維持率は証券会社によって違いますが、大手証券会社のホームページにある取引ルールから引用すると「委託証拠金の額が、必要証拠金の85%に相当する円価額を下回った場合、お客様の建玉は任意決済の対象となります」と書かれてあります。
ですので、必要証拠金ギリギリのお金だけ入金してトレードをした場合は、レートが少し逆行しただけで強制的にロスカットされてしまうのです。
必要資金として具体例をあげるならば、1万通貨でFXをするなら10万円入金すれば5円のレート変動にも耐えられます。
(1万通貨で取引した場合、100pips(1円)のレート変動で1万円動くと覚えておくと良いでしょう)
リスクとリターンは取引量と値幅で決まります
FXは専門用語が多いので、ネットで調べようにもその説明のためにまた専門用語が出てきたりしてわかりづらい部分があるかと思いますので、ここではシンプルに「日足」を見ながらリスクトリーターンについて説明してみたいと思います。
これはローソク足1本が1日の値幅を表したドル円の「日足チャート」です。
赤枠で囲ったところは2017年1月23日の変動幅です。
この日、最高値から最安値まで1万通貨でショート(ドル円を売りということ)した場合、約21700円の利益を得られるということになります。
逆にこのときにドル円をロング(ドル円を買うということ)した場合は、単純に逆なので約21700円の損をするということですね。
アメリカ大統領選挙の日から1ヶ月ほどで1740pips上昇。
1万通貨ですと174000円分の値幅でした。
こうして見るとあきらかに上昇する形なのだから「買ってれば良かった」と思われるかもしれませんが、そんなに甘くないのがFXです。
値動きが大きい分、逆行してしまうとあっというまに損が膨らんでしまいます。
預けた証拠金が無くなってしまった場合は借金になるのか
結論から言えば借金になります。
しかし証券会社にはマージンコールや強制ロスカットといったユーザーの資産を守る機能もありますのでそれについて解説してみたいと思います。
マージンコールと強制ロスカット
まず、日本国内の証券会社の場合は証拠金維持率(預けてあるお金に対する損益)が85%を下回った場合に強制的にロスカット(損切り決済)されます。
あらかじめ、維持率が100%を割った時点でマージンコール(追加入金が必要と知らせるメッセージ)が管理画面とメールで来ます。
最悪、強制ロスカットがあるので甚大な被害は回避することができるのですが、例外は急激なレートの変動が起こる場面(震災やテロなど)ではレートが飛ぶという事象が起こります。
FXのチャート自体は見たことがある方も多いと思いますが、通常ローソク足というのは古い足から新しい足へとつながっているものですよね?
しかし震災やテロなど予想できない不慮の事故などが起こった場合は下記画像のようなローソク足の実体がない真空の箇所「窓」ができます。
このときにショート(売り)のポジションを保有していて、真空のところのレートで証拠金維持率が85%を割った場合は追証(証券会社への借金)となります。
※真空のところ=レートがない所なので決済自体ができない。
取引量を増やせば利益も大きくなりますが当然リスクも同じ分だけ大きくなります。
ハイリスクかどうかはそれぞれの資金によって違うと思いますが、余裕資金内で安全なトレードをしましょう。
5万円以下から始めたいなら
最初は少ないリスクから始めるという手もあります。
5万円以下からFXを始めたいと考えた場合は、前述もしていますが1000通貨からのトレードに対応している証券会社を使うことです。 1000通貨の必要資金は5000円程度ですからリスクを下げてトレードをすることができます。
そして、いちばん少額からFXを始められる業社であるSBIFXトレードも注目です。
こちらは1通貨から対応しているので、最初に必要なのは入金額は5円という極限に少ない金額から始めることができますが、スキャルピング(数秒で決済するトレード)は規約でNGなのでご注意ください。
参考ページ なぜスキャルピングすると口座凍結されるのか
証券口座の開設と維持手数料は無料なので、「トレードスタイルがまだ決まっていない」「業社別の違いを試したい」という方は同時に開設しておくと良いです。
少額対応の証券会社
少額対応の証券会社を、それぞれスプレッド(手数料)や最低必要金額
最低取引数量1000通貨〜
ヒロセ通商LIONFX
通常時のスプレッドの狭さに拘るならヒロセ通商がおすすめです。
【スキャルピングOK】
指標発表時と早朝はスプレッドの拡大幅が他社と比較して大きいですが、それ以外の時間帯でここまで狭いスプレッドで提供しているところはないでしょう。
主要ペアスプレッド
※原則固定 |
USD/JPY 0.2銭 EUR/JPY 0.5銭 GBP/JPY 1.0銭 |
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スキャルピング | OK |
約定力 | 通常時はサクッと約定します。 |
最低取引数量 | 1000通貨 |
最低必要金額 | 約5,000円 |
キャッシュバックキャンペーンの開催頻度が他社に比べて多いのが特徴で、累計の取引量が多くなるスキャルピングは有利です。
新規口座開設+入金+取引で最大50,000円キャッシュバックキャンペーン開催中
必要額が国内最安
SBIFXトレードFX
SBIグループが運営する証券会社。安心感◎
ユーザーページや取引ツールが初心者にもわかりやすいように配慮されています。
必要金額が少ないだけでなく、トレード毎にかかる手数料(スプレッド)が少取引に限って少ないという点も初心者に優しいところといえます。
主要ペアスプレッド
※原則固定 |
USD/JPY 0.27銭 EUR/JPY 0.69銭 GBP/JPY 1.19銭 |
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スキャルピング | NG |
約定力 | 通常時はサクッと約定します。 |
最低取引数量 | 1通貨 |
最低必要金額 | 約4円 |
初心者で秒単位のトレードをしない予定なら、迷う理由なく開設しておくべき証券会社だと思います。