無職でもFXはできるのか
「FXは無職でもできますか?」
この質問が実に多いのですが、このひと言だけでは質問の真意がわかりません。
金銭的な疑問パターンであれば、「無職でお金がほとんどないんだけどできるのか」と解釈できますし、FXのトレード自体することが可能なのかという疑問であれば「証券会社の口座を開設することができるのか」という意味だと解釈できます。
この2つは意味合いが違いますが、結論からいえばどちらもできます。
ひと言で回答すればこれで終わりですが、これだけでは意味がわからないと思いますので解説していきますね。
無職でも証券会社の口座を開設できるのか
無職でもFXの口座を開設することができます。
ネットで調べればわかることですが、無職でもFXをやっている人はごろごろいますし、私の友人も無職ですが問題なく口座開設できています。
これはどの証券会社でも同様です。
まず、口座の開設申し込みをすると証券会社側は規定にそって審査をします。
審査基準については詳細が公表されていないのですが、どこの証券会社も共通しているのが「職業は重視していない」ということ。
お金を借りるわけでもないですから当然といえば当然なのですが、キャッシングの審査と混同して捉えている方が少なくないようで、Q&Aサイトでも職業や年収によって審査に落ちてしまわないかという質問が多いようです。
審査の際に重視されるのは、
- 申込者本人が使う口座に間違いないか
- 本人の身元が確認できるか
- FX(投資)ができる余裕資産があるか
この3点です。
無職だろうが上記を満たしていれば口座開設することができます
納税地が国外にある場合や未成年(20歳未満)の場合でも落ちますが、質問の本題である「無職の場合」という言い方をされるということは、少なくとも成人している人だと推測できますし、納税地が国外の人なんて極々少数だと思いますのでここでは掘り下げて解説しません。
「本人が使う口座に間違いないか」、「身元が確認できるか」という部分は、数年前、借名口座を使ったマネーロンダリングが問題になったことに起因して、監督機関である金融庁の指導のもと本人確認が厳重になりました。
いちばん重視されるのは、FX(投資)ができる余裕資産があるかです。
口座開設申込ページにの記入フォームには「資産額」の欄があります。
そこに記入した金額が審査で重視されるということです。
さてどのくらいの資産額だと大丈夫かといえば、過去の経験を踏まえての金額になりますが、数十万程度では難しいと思います。
100万円以上ですと、審査に落ちたという報告は今までに見たことも聞いたこともありません。
資産や収入の証明は提出する必要があるのか
口座開設申込ページに記入したことを確認されるかですが、基本情報である氏名や住所は申し込み時にマイナンバーの写真が必須なので証明する必要があるとして、資産や収入に関しては自己申告です。
資産を証明するなんらかの書類を提出する必要があったり、確認の電話がかかってきたりすることはありません。
基本的に、証券会社からの連絡はメールで来ます。
働いているのに無職だと嘘をつくケース
連絡について触れましたので、嘘をつくケースについても書いておきたいと思います。
副業禁止の仕事に就いている方で、会社に連絡が来ることを懸念して職業欄を無職と記入したという方もおられるようです。
たしかに、無職でも資産額が充分とみなされれば審査に通りますので、無職の届けのままFXすることができますが、確定申告の際にFXでの利益や損失を申告したときに、本業である会社からの給与以外の収入あるいは損失も計算に入れた住民税の請求が会社に届きます。
住民税の支払いを会社にまかせている方がほとんどだと思いますが、会社の経理は収入を把握しているので、住民税の額が給与で計算して合わないとそこからバレてしまいます。
そもそも、嘘を記入することは虚偽記載になります。
記入事項の事実確認や職場への在籍確認がないことをいいことに虚偽記載をすると、もし発覚した場合は口座凍結はもちろん、最悪詐欺罪になってしまいます。
前述しましたが、証券会社からの連絡はメールで来ますし、キャッシングをするわけでもないので在籍確認電話は来ませんから、無職と嘘をつくより正直に職業欄に記入したほうが良いでしょう。
無職でお金がほとんどなくてもFXはできるのか
FXをするためには証券会社の口座を開設する必要があります。
そして証券会社にお金を預け入れ、そのお金を担保にすることでFX取引きをすることができるようになるわけですが、この担保のことを「証拠金」といい、最低額は証券会社によって違います。
最低証拠金が少ない証券会社を使えば、低資金からFXをすることができます。
現在いちばん最低証拠金が少ないのはSBIFXトレードです。
5円という金額は、今後も他社に抜かれることはないと言えるでしょう。
【5円】 SBIFXトレード | 【100円】マネーパートナーズnano | 【5000円】ヒロセ通商LIONFX |
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最低5円からFXができるというのはいいとして、ではその5円でFXをしたらどのくらいの金額が動くのか、いくらくらい損するのかがいまいちわからないという方もおられるのではないでしょうか。
なのでレート変動を表すチャートグラフをキャプチャーして説明してみますね。
このチャートで赤く囲っている部分が1日に変動した値幅(217pips)です。
もしこの217pipsの値幅を5円で取引できる数量である1通貨ショートポジション(下落すると利益になるポジション)を保有した場合は、1日で2円の利益を得られたということになります。
逆にロングポジション(上昇したら利益となるポジション)を保有していた場合は2円の損となります。
無職といえども金銭感覚は人それぞれだと思うので「2円て・・・たったそれだけ?」と思われる方もおられるかもしれませんね。
もちろん、上記で述べたのは5円の場合です。
これが50円であれば20円、500円であれば200円と、単純に単位によって動く金額が大きくなります。
上記で「1通貨」という言い方をしましたが、この1通貨のポジションを保有するために必要な証拠金が5円であり、10通貨なら50円、100通貨で500円、1000通貨で5000円、1万通貨で5万円必要となります。
おさらいとして、先ほど例としてあげたチャート画像の1日分値幅217pipsでどのくらいの金額になるかを計算してみましょう。
10倍100倍と計算するだけなので暗算で簡単に算出ますが、一応おさらいで書いておきます。
値幅217pipsでおよそどのくらいの金額変動があるのか
数量1通貨=証券会社に入金する必要がある金額5円=2円
数量10通貨=証券会社に入金する必要がある金額50円=20円
数量100通貨=証券会社に入金する必要がある金額500円=200円
数量1000通貨=証券会社に入金する必要がある金額5000円=2000円
数量1万通貨=証券会社に入金する必要がある金額5万円=2万円
数量10万通貨=証券会社に入金する必要がある金額50万円=20万円
数量100万通貨=証券会社に入金する必要がある金額500万円=200万円
(※通貨ペアによって必要金額は多少違います。上記は米ドル/円の場合です)
冒頭で、最低証拠金が少ない順に証券会社を紹介しましたが、つまりは少ない数量から対応している証券会社と探すと良いということであり、冒頭で紹介した証券会社は少ない数量に対応している順ということです。